教員

運営と科目教育は8名の専攻教員が担っています。研究指導については、専攻教員以外に専攻外指導教員が受け持つこともあります。専攻外指導教員は、学生の研究内容に応じて、理工学術院の教員が協力します。 博士1-2年生の間は1人の担当教員が研究基礎能力について指導します。博士3年生以降は主担当教員以外に副担当教員や企業から参画するコンサルティング教員などを選ぶことができるようになります。副担当教員やコンサルティング教員には、自身の専門分野との合致にのみこだわらず、研究の幅や視野を広げるために必要な知識を持つ者を選び、アドバイスを受けると良いでしょう。

専攻教員

  • 朝日 透 教授 博士(理学)
    生物物性科学・キラル科学
    先端生命医科学センター(50号館)02C213室
    グリーンサイエンスに役立つ有機・無機の光学材料、電子材料、磁性材料、エネルギー材料やその複合材料の創製およびバイオメディカルサイエンスの学際的研究におけるタンパク質、DNA、細胞が関わるバイオマテリアルの研究に取り組んでいます。とくに、機能性材料の物理化学的性質や光学的性質と結晶構造や微細構造との関係を調べ、機能性発現の機構を解明したり、最先端研究に必要な新しい手法や解析法を開発したりして、グリーンサイエンスやライフサイエンスの進展に寄与します。
  • 勝藤 拓郎 教授 博士(理学)
    物性物理
    西早稲田キャンパス 51号館6階03室
    遷移金属酸化物を中心とした強相関電子系(あるいは強相関材料)と呼ばれる物質群においては、電子の持つ電荷自由度、スピン自由度、軌道自由度などが絡み合った多彩な現象を示します。特に、電子の集団運動に由来する巨大な外場応答や、複数の自由度の制御を可能とするマルチファンクショナルな性質を用いた、様々な応用も期待されています。このような物質群に関して、物質開発・単結晶成長・物性測定を組み合わせて、「新しい物質による新しい物理の創成」を目標とした研究を行っています。さらにこうした物質群を用いて、エネルギー変換、貯蔵、輸送に有効なデバイスの創造を目指します。
  • 関根 泰 教授 博士(工学)
    触媒化学・資源利用化学
    西早稲田キャンパス65号館3階01A室
    非在来型の固体触媒反応によって、エネルギー・環境分野の問題解決に資する新たな技術を生み出しています。複合酸化物や微細金属を生かし、高度に制御された構造を有する不均一系触媒を創出し、その作用学理と応用について、SPring-8をはじめとする高度構造解析や赤外・XPSなどの分光により微視的に解析し、世の役に立つ触媒プロセスへとインテグレートさせています。また、独自に開発し展開を進めている電場印加触媒反応についても、低温作動触媒の新たな地平を切り拓くべく、その学理と応用について固体イオニクスや電気化学の視点を取り入れた深い研究を進めています。
  • 多辺 由佳 教授 博士(工学)
    ソフトマター物理
    西早稲田キャンパス 51号館7階07A室
    柔軟性と丈夫さを併せ持つソフトマターは、生体から製品まで様々な分野に用いられています。私達は、液晶・生体膜・バブル・コロイド・ソフトクリスタルを対象に、「対称性」と「動き」に注目して物性研究を行っています。具体的には、キラル液晶に熱流や拡散流を与えると引き起こされる分子集団回転運動、直流電場によるバブルの自励振動、電子線照射によるソフトクリスタルの自発的対称性の破れと一方向回転、疑似生体膜への特異的な物質吸着・脱離など、異方性ソフトマターにしか見られない非共役な入出力関係から、ソフト凝縮系物性の一側面を明らかにするとともに、新しいソフト材料の開発を目指しています。
  • 村田 昇 教授 博士(工学)
    数理工学
    西早稲田キャンパス 63号館6階18A室
    生体の学習機能を数理的にモデル化して工学に応用することに取り組んでいます。我々人間は過去の経験をもとに未知の状況に対処することができますが、この学習機構の背後にある仕組みを調べ、様々なデータの解析に適用できるようなアルゴリズムとして実装しています。こうした解析技法は現在大量に蓄積されつつある我々の身のまわりのデータの解析、例えば家庭の電力消費の予測や商品の評価アンケートの分析などに活用されています。また、直接測ることができないため数値化することが難しい人間の内部の状態を、脳波や筋活動電位あるいは音声など生体が発する信号を計測し分析することによって推測するといった研究も展開しています。
  • 小柳津 研一 教授 博士 (工学)
    機能性高分子・有機エレクトロニクス
    西早稲田キャンパス 65号館303室
    合理的な分子設計に基づく新規高分子の合成とその特性解析を通して、高分子の構造と電気・光物性の相関を追究しています。また、高密度レドックス分子を電荷分離・輸送・貯蔵材料に用いた有機電池、キャパシタ、太陽電池など、高分子ならではの特徴を生かした有機エレクトロニクスの開拓に取り組んでいます。特定の分子機能を発現させる原理の解明からデバイス応用までを課題とし、新しい高分子材料を創り出すための基礎を研究しています。
  • 林 泰弘 教授 博士 (工学)
    先進スマートグリッド
    (エネルギーマネジメント)

    西早稲田キャンパス 63号館6階24室
    環境に配慮した電気エネルギーの安定供給は、持続可能な社会活動を実現するために必要不可欠です。太陽光や風力発電などの環境に優しい再生可能エネルギー源の導入と電気エネルギーの安定供給の双方を継続実現可能な次世代の最適な電気エネルギー供給形態をトータルデザインするとともに、その実現に向けた先進的方法論をコンピュータシミュレーションと次世代電気エネルギーシステム模擬実験を通して、研究開発しています。
    先進的な予測・計画・運用・制御手法によるエネルギーマネジメント技術を基盤として、リビング、モビリティ、ヘルスサポート、プロダクション等を包含したスマート社会の実現に向け、先進スマートグリッドシステムの構築を目指します。
  • 柴田 高範 教授 博士(理学)
    有機合成化学・不斉反応化学
    西早稲田キャンパス 62号館2階6A室
    医薬品や機能性分子は、複雑な炭素骨格を有する有機化合物である場合が多い。従って、複雑な炭素骨格の環境負荷の少ない手法の開発は、現代有機化学に課せられた重要なテーマである。我々は、遷移金属触媒により、その難題に挑む。すなわち、遷移金属錯体と用いると、触媒なしでは達成し得ない反応性や選択性をもつ反応試薬、触媒の創製が可能となる。さらに遷移金属上に、不斉配位子を導入することで、2つの立体異性体のうち一方を選択的に合成する不斉反応の開発が可能となる。特に、不活性結合の活性化を起点とする反応や、付加環化反応など、原子効率の高い合成変換により、新規な炭素-炭素結合生成反応の開発を目指している。

専攻外指導教員

  • 青木 隆朗 教授 博士(工学)
    物理学及応用物理学専攻(量子光学・量子情報科学)
  • 本間 敬之 教授 理学博士
    応用化学専攻(マイクロ・ナノデバイス)
  • 高野 光則 教授 学術博士
    物理学及応用物理学専攻(理論生物物理学)
  • 竹山 春子 教授 博士(工学)
    生命医科学専攻(マリンバイオテクノロジー、遺伝子工学)
  • 下嶋 敦 教授 博士(工学)
    応用化学専攻(無機材料化学)

招聘研究教授

  • Dr. Peter A. Gruenberg
    独ユーリヒ総合研究機構ペーター・グリュンベルク研究所 教授(2007年ノーベル物理学賞)
  • Dr. Yuan T. Lee
    台湾中央研究院原子分子科学研究所 特別研究フェロ(1986年ノーベル化学賞)
  • Dr. Milton T. W. Hearn
    豪モナシュ大学 教授

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